法人の不動産売却について!税金計算や節税対策も解説

【7月1週目 編集中】法人の不動産売却について!税金計算や節税対策も解説

会社の所有する不動産を売却するにあたり、個人の場合と比べて税金がどのように変わるのか、また計算方法がわからずにお困りではありませんか。
法人における不動産売却は個人と課税の仕組みが異なるため、事前の計算や特例の活用といった適切な対策を怠ると、思わぬ多額の税金が発生するリスクがあります。
本記事では、法人と個人で異なる不動産売却税の仕組みや税額の算出方法から、法人だからこそ実践できる節税対策までを解説します。
少しでも手元に利益を残し、会社にとって有利な不動産売却を成功させたいとお考えの法人担当者様は、ぜひご参考になさってくださいね。

法人の不動産売却にかかる税金

法人の不動産売却にかかる税金

法人が不動産を売却する際には、まずは法人税や所得税といった税金の違いから押さえる必要があります。
まずは、法人と個人で異なる課税区分や税率などの仕組みについて解説します。

課税区分の違いを整理

法人が不動産を売却して得た利益は、会計上では固定資産売却益として扱われます。
この利益は本業の収益と合算され、法人税や法人住民税、法人事業税の計算対象になります。
一方で、個人の売却益は譲渡所得として、給与所得などと分けて計算する申告分離課税です。
つまり、法人は会社全体の損益、個人は売却した不動産単体の利益を中心に考える違いがあります。
確認する資料も決算書や固定資産台帳などに広がるため、事前準備の範囲も変わってきます。
そのため、法人で売却を進める際は、帳簿上の利益と税務上の所得を早めに整理しておくと良いでしょう。

税率と課税タイミング

個人の場合、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えるかどうかにより、税率区分が変わります。
一般的には、長期譲渡所得が約20.315%、短期譲渡所得が約39.63%で計算される仕組みです。
しかし、法人は不動産の保有期間だけで税率が切り替わるわけではなく、売却益を含めた会社全体の所得に通常の法人税率が適用されます。
また、個人は1月~12月の暦年で計算しますが、法人は自社の決算月に合わせて所得を確定します。
売却日と決算期を照らし合わせることで、納税予定額を把握しやすくなり、社内説明も進めやすいでしょう。

法人と個人のメリット

法人のメリットは、売却益を本業や他部門の赤字と相殺できる損益通算にあります。
青色申告法人であれば、相殺しきれない欠損金を最長10年間繰り越し、将来の所得と調整できるケースもあります。
また、仲介手数料や印紙税など売却に直接かかった費用は、資料を残すことで損金処理しやすくなるでしょう。
一方で、個人にはマイホームの3,000万円特別控除や10年超所有時の軽減税率など、居住用不動産向けの特例があります。
法人は、居住用の特例を使えないため、事業全体の収支や資金計画を踏まえて考える必要があります。
単純な税率だけで比べず、損益通算や特例の有無まで見て判断することが大切です。

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法人の不動産売却時の計算方法

法人の不動産売却時の計算方法

前章では、法人と個人の税制度の違いについて述べましたが、実際の税額はどうなるのか気になりますよね。
ここでは、法人の不動産売却税額を算出する具体的な計算手順について、解説します。

必要な費用の洗い出し

税額計算を始める際は、まず物件の取得価額と売却時点の帳簿価額を確認し、関連資料をそろえましょう。
取得価額には、不動産の購入代金だけでなく、当時の仲介手数料や登記費用、不動産取得税なども含めます。
また、建物の帳簿価額は、取得価額から法定耐用年数に沿って計上した減価償却累計額を差し引いて算出します。
土地は時間の経過で価値が減らない非償却資産のため、購入時の価額が帳簿価額として残る点も押さえておきましょう。
売却時の仲介手数料や印紙税、測量費、解体費なども譲渡費用として整理しておくと計算が進めやすくなります。

実例を交えた計算手順

たとえば、土地6,000万円と建物4,000万円で取得した物件を、1億2,000万円で売却するケースを考えてみましょう。
譲渡費用は400万円、建物の減価償却累計額は1,000万円として計算します。
まず、建物の帳簿価額3,000万円と土地の帳簿価額6,000万円を合わせると、合計の帳簿価額は9,000万円です。
次に、売却価格1億2,000万円から帳簿価額9,000万円と譲渡費用400万円を差し引くと、固定資産売却益は2,600万円になります。
さらに、本業利益が2,400万円ある場合は合計所得が5,000万円となり、実効税率30%なら税額の目安は約1,500万円です。

決算処理での注意点とは

法人の決算処理では、不動産の売却益だけでなく、会社全体の損益と合わせて判断することが重要です。
赤字部門の損失や繰越欠損金がある場合は、要件を満たすことで売却益との相殺ができる可能性があります。
ただし、大規模な法人では相殺できる範囲に上限が設けられるケースもあるため、事前確認が欠かせません。
また、当期の税額が増えると、翌期の中間納付にも影響しやすくなり、納税資金の準備や資金繰りにも関わります。
物件の引渡し日を決める際は、契約内容と実態を一致させ、決算期とのバランスを丁寧に整理しておきましょう。

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不動産売却時に使える節税方法

不動産売却時に使える節税方法

ここまで、税金の仕組みや計算手順を解説しましたが、利益を最大化する対策もしっかり押さえておきましょう。
最後に、法人が不動産売却時に活用できる、さまざまな節税方法について解説します。

決算期変更と組織再編

法人の節税では、売却益が発生する時期と決算期の組み合わせを考えることが重要です。
利益が少ない事業年度に売却時期を合わせられれば、他の費用とのバランスを取りやすくなります。
その方法のひとつが、事業年度の末日を変更して納税時期を整える決算期変更です。
ただし、実施するには事業上の合理的な理由を明確にし、株主総会の決議や税務署への届出など正式な手続きが必要です。
また、不動産部門を別法人化する組織再編により、事業ごとの収支を把握しやすくする方法も検討できます。
中小法人では所得区分による税率差もあるため、専門家と確認しながら進めましょう。

買替特例による課税繰延

買替特例とは、事業用資産を売却して得た利益を、新たな資産の取得資金に充てる際に活用できる制度です。
一定の条件を満たす不動産を売却し、決められた期限内に新たな資産へ買い替えることが適用の前提になります。
この特例を使うと、売却益の一部に対する課税を将来の不動産売却時まで先送りすることができるのです。
また、会計上は圧縮記帳により、繰り延べた利益の分だけ新しい資産の帳簿価額を下げて記録します。
当期の税負担を抑えやすく、店舗や工場など次の事業投資に資金を回しやすくなる点が利点です。
一方で、将来計上できる減価償却費が少なくなる点も確認しておきましょう。

再投資による減免制度

不動産の売却益を新たな設備に回す場合は、会社の成長につなげながら各種の減免制度を検討する方法があります。
中小企業投資促進税制は、指定された機械装置などを導入した際に、税額控除や特別償却を受けられる制度です。
また、環境投資減税は、省エネや環境負荷の低減につながる設備投資で、税務上の優遇を受けられる場合があります。
さらに、役員退職金を支払う時期を売却益が出る期に合わせ、利益を調整する考え方もあります。
ただし、制度ごとに細かな要件や期限があるため、売却前から税理士へ相談して計画を立てると良いでしょう。

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まとめ

法人が不動産売却で得た利益は本業収益と合算する総合課税となり、他部門の赤字と損益通算できるなど個人と仕組みが異なります。
税額は取得価額や、帳簿価額を整理して売却益を算出し、会社全体の損益と合算した総額に約30%の実効税率を掛けて求めます。
税負担を抑えるには、決算期の変更や組織再編、買替特例による課税の先送り、各種減免制度を使った設備投資を検討すると良いでしょう。

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